ニュースレター第4号(2021年3月発行)

先週、ニュースレター第4号を発行しました;

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今回、正会員の募集をしました。内容は以下の通りです

「窓から外を見てみる」         J.Clay Mission Network   永井敏夫

私は家の窓越しに外の様子を見ることが好きだ。隣りの緑地の樹々に目をやり、

ま た鶯がデビューした時より格段と上手になっている音色に耳を傾ける。

外の世界(こ の場合は自然)の様々な変化に目を留めながら、時々自分のことを顧みている。

ところで私は「信濃の国」で知られる長野県の出身だ。私が育った頃は市内で

外国 からの人々を目にした記憶はない。(アメリカ人宣教師方はおられたが)

先日帰省し た折りに地元紙の信濃毎日新聞を見たら、とても興味深いデータが掲載されてい た。

2019 年末の統計によると長野県に何と 124 カ国から約 38000 人の人々が来て 住んでいるという。

(県の人口は 205 万人。外国人の占める割合は 1.8%)この数 字は正直驚きであった。

内訳は多い順にまず中国が 6000 人を越え、続いてブラジ ル、ベトナム、フィリピンが

4000 人以上と記してあった。私は地元の変化に気が付 いていなかった、

いや窓から地域を見ていなかったことを改めて知らされた。

果たし て読者のみなさんの地域ではどうだろうか?

VBTJ(Vietnamese Bible To Japan)はユニークなネットワークで自由さがある。

B は 聖書を意味するから、もし初めの V に言語名を入れ、最後の J に地域名を入れるなら、

VBTJ の活動はまさに世界宣教の一つの方策と言える。確かに聖書を届けるこ とを大切にしているが、

そうしようとする動機は主ご自身の隣人愛そのものだ。ベト ナムから来ている人々に限らないが、

日本語の習得の機会を求めている人たちは 少なくないと言う。日本の地方にある教会が、

地域にいるベトナム人の若者と交わる 機会を提供できたら素晴らしいだろう。

何も日本語検定試験の上級に合格するレベ ルでなくても、間違いながら、笑いながら

共に過ごすひと時に意味がある。地域に よっては、地元のグループがイベントなどに

外国人を歓迎しているニュースが紹介さ れることがある。これに促されて地域の教会が、

地域の人々と外国人たちたちに呼 び掛け、教会のスペースで交わってみる機会を提供してみるのも

良いかもしれな い。「私の行っている教会ではこのようなことをしてみました。そうしたらこうでした。」

などの例を編集部にお知らせ頂ければうれしい。

更には、華人クリスチャンの方々がアジアの他の地域から来ている方々に関わって いるという

ニュースも聞く。これは、海外の例えば韓国教会が日本人にも重荷を持ち、

会堂のスペースを礼拝に提供しているという事例にも通じている点があるように 思う。

これも隣人愛の可視化の一つだと思う。 これからも VBTJ の動きを応援しながら、

この動きが世界のどの国から来ている 人々にもなされていくことを私は願い、祈っている。

「この子たちは全員私の子」          VBTJ 代表    大塩英人 

ホーチミン市に

私は2003年に信仰を持ち、シンガポールで妻(ベトナム人)と出会い結婚し2005年に

妻の故郷のホーチミン市に来ました。当時、当地には日本人の宣教師ご夫妻がリーダーでおられ

本当に幸せでした。しかしその幸せな日々は長く続かず、

10年間苦闘した宣教師ご夫妻が2010年にベトナムを離れる事になりました。

ベトナム語訳の書籍
彼らがいなくなった後、信徒3名による毎週の喫茶店の祈りが3年あり日本人教会は再生し、

また幸せな日々が始まりました。その時には私の本棚には、宣教師ご夫妻から渡された

ベトナム語訳の三浦綾子さんの“光あるうちに”と“旧約聖書入門”が並んでいました。

本棚にあると、嫌でも目につくものです。皆様もそのような経験はありませんか?

「この本、何とかならんのかなあ、もっとベトナム人に読まれると良いんだけどなあ、

でもいいや、自分はホーチミン日本語教会で幸せなんだから、

外国人が伝道すると捕まるかもしれないし」と、心の中でつぶやいていました。

見ないふりはできず
時が過ぎて2018年2月。借金を背負って日本に仕事で来るベトナム人と、日本人の不正義と、

みことば(黙3:14 - 17)が、主から立て続けに示されました。その時には

もう私は無関心でいられなくなっていました。彼らは私の隣人であり、家族であり、

もはや見ないふりはできなくなっていたのです。私は本棚で眠っていた三浦綾子さんの本を復刻し、

“日本にベトナム語聖書と一緒に送りたい”とベトナムの諸教会に言って歩きました。

聖書の無いところで魂の救いはないからです。歩き出して2か月経った頃、

以前日本の牧師をお連れした事のあるベトナム教会でベトナム語聖書の必要を話したところ、

彼らは8000冊を寄贈するというのです。聖書8000冊というと、650万円分です。

地下教会は30年間も貧しい状況にあり、しかも何回かしか私と会っていないのにです。

1教会で1冊なら日本の全プロテスタント教会に配らないとならない分量です。

残念ながら私の信仰の小ささの故に丁重にお断りし、その10分の1だけを頂戴する事にしました。

これが、VBTJの源流です。

ベトナム語の本が語りだす時

あれから3年経った今、日本国内に126の協力教会があります。大阪にしかなかったベトナム人教会も

東京と名古屋にできました。協力教会の本棚にはベトナム語聖書と三浦綾子さんの本が並んでいます。

私が受けた主からのチャレンジのように、またロバが話しだしたように(民数記22:28)

いつかベトナム語の本が語りだすことを信じています。日本社会の矛盾の穴埋めのために来てくれた

隣人との関係の見直しを牧師が、そして役員会が祈りだし、信徒の家の中でも祈られていく事を

祈っています。隣人とは誰なのか、どうぞ目が開かれますように。

「漫画メサイヤ」ベトナム語版

私は、どうにかして“お返し”がしたいと、2018年夏に800冊の聖書を受け取った後から祈りだしました。

以前、ハノイの日本人信徒が見せてくれた漫画メサイヤベトナム語版が頭にありました。

あれをベトナムに輸入して教会にお返しできないか?と。 新生宣教団に聞きに行きましたが

当然ながらお金の問題があり、また共産主義国家なのにどうやってベトナム国内に入れるのかという

もっともな指摘がありました。しかし、祈り続けて1年以上過ぎた2019年秋、不思議な方法で、

主は我が家に一時金をくださったのです。私は、次のプロセスの輸入に続けるために、

合法的な通関にこだわっていました。税関で没収されたら主から与えられた資金が無駄になるという

プレッシャーはあったのですが、2020年11月、大きなトラブルもなく正式に通関ができました。

ベトナム語聖書を寄贈してくれたそのベトナム教会が、30年の苦しみの後に

教会ライセンスが与えられていたことが大きかったのです。

時間は掛かるし手間も掛かるけれども、ベトナムは正しい手順を踏みさえすればドアは開いています。

こうして漫画メサイヤベトナム語版2000冊をクリスマスギフトとしてお返しする事ができました。

失望してはなりません(ルカ18:1)。主は、必ず私たちの祈りに応えてくださるのです。

☆正会員と協力教会、ボランティアを募集中

今、私たちはベトナム語文書の日本国内配布だけでなく活動の幅を広げていきたいと思っています。

イエス様が巡り歩いてくださったように、私たちも待つばかりではなく動きたいのです。
具体的には;
(A)教会にベトナム人を呼んでくるために、教会の周縁の活動を支援したい;
(例:教会内での無償日本語教室、料理教室、出前日本語教室など、啓蒙と実験)
(B)在日ベトナム人の教職者(説教者、長老)を育てたい。特にお世話役(牧会者)を。
(C)ベトナム人宣教師をベトナムやアメリカからお呼びしたい。
(D)奨学金のような形で教会に属する在日ベトナム人の生活を支援をしたい。
(E)在日ベトナム人が行うイベントに協賛したい。
などを想定しています。

しかし、経済的な基盤がありません。それで、広く協力教会(無償サポーター)を募るばかりでなく、

私たちVBTJは正式に規約を定めて活動をすることにしました。

更なる主のみわざを見てみたいと思っています。牧師の方は役員会に、役員会は信徒の方に、

また、信徒の方がこのニュースレターをご覧になられた場合は牧師に

お話してみていただけないでしょうか?勿論、信徒個人としてのご参加も大歓迎です。

*総会開催のお知らせ
正会員になってくださった方とは6月12日(土)日本時間午前10時からZOOMで行われる

第1回VBTJ総会でお目にかかれる事を期待しています。

正会員への参加お申し込み

⑴  VBTJホームページ画面右上の連絡欄からご連絡ください。

⑵  または下記の長谷川与志充牧師のメールアドレスへ、

お名前・ご住所・メールアドレス・(所属教会)をお知らせください。

私共方から折り返しメールさせていただきます。

「この子たちは全員私の子ども」

前号のニュースレター第3号で書かせていただいた大阪の在日大韓基督教会平野教会には

およそ20名のベトナム人が集まっています。牧師は在日20年の韓国出身の方で、

信徒は日本人、韓国人、ベトナム人が3分の1ずつで、日本語を中心としたトリリンガル教会です。

全ては5年前にやってきた1名のベトナム人信徒から始まったのです。

私は2019年夏に平野教会を訪問したのですが、長老の奥様が、若いベトナム人と一緒に

お昼ごはんを料理しながらこう言いました。

“この子たちは全員私の子ども。毎日神様に感謝しています。”と。

それを聞いて、私は心の中で号泣しました。

ハレルヤ、主に感謝します。国境、言語、文化を越えた愛ある交わりに!
1つでも多くの日本の教会にこのような交わりが生まれるよう、最初の1人のベトナム人を

どうやって教会に呼ぶのか、どうしたら教会に根付くのか、私たちVBTJは具体的な方法を

模索し、実験し、広報し続けたいと思っています。その為に、

正会員、協力教会そして多くの参加者を募集したいと思います。是非ご連絡ください。

時間も手間も掛かるでしょうが、そういうことは経験済みです。

これからも聖霊様が働かれますように、そして祝福してくださいますように、

共にお祈りください。